
「健康づくりのための身体活動基準2013(厚生労働省)」を元に作られた国民向けのガイドライン「アクティブガイド」には、下記のチェック項目が記されています。
同世代の同性と比較して、歩くスピードが早い
これは、今の運動量を続けた場合、将来どのような健康リスクが待っているかを診断するための基準。まずはチェックをして現状を把握しましょう。
このままではあなたの健康が心配です。身体活動や運動の不足は、がんや糖尿病などの非感染性疾患での死亡につながる危険因子であることがわかっています。
まずは、日常のどこかで少しでも運動することを心がけてみてください。歩く時に歩幅を広くして早歩きを心がける、テレビを見ながらストレッチをするなど、簡単なことから徐々に始めてみましょう。
もう少しだけ、無理なくできそうな運動を取り込み、体を動かす頻度を増やしましょう。
将来の健康リスクは比較的低いですが、さらなる健康増進を目指してよりアクティブな暮らしを心がけましょう。
素晴らしいです! 体を動かすことの喜びを広げていくために、一緒に体を動かす仲間を見つけるのも良いでしょう。気の合う仲間と一緒に行うと、楽しさや喜びが増すかもしれません。
その他にも、下記の項目に1つ以上当てはまる場合、運動不足の可能性が考えられます。
.jpg)
運動を習慣付けることは、生活習慣病などのリスクを減らして健康寿命(健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間)を伸ばし、できるだけ快活な人生を歩むために必要です。
厚生労働省は「今の生活より10分多く身体を動かすことが、健康寿命を延ばすことにつながる」として、「+10(プラス・テン)」という言葉を提唱しています。先ほどのチェックリストで運動不足という結果が出た方は、まずプラス10分を意識した生活を送りましょう。
プラス10分の短時間運動を積み重ねることで、生活習慣病、骨粗しょう症、うつ病、認知症など、さまざまな病気のリスクを減らすことが期待できます。
プラス10分の運動方法は多種多様。一例として、シチュエーションに合わせた工夫を紹介します。自分の生活スタイルにフィットする方法をぜひ参考にしてみてください。
通勤に徒歩や自転車を取り入れてみましょう。電車通勤の方は、会社の最寄り駅のひと駅前で降りて歩くのもおすすめ。行き帰りで実践すれば、1日に2駅ぶん歩けます。また、オフィスで別の階に移動する際は、エレベーターやエスカレーターではなく、なるべく階段を使うようにしてみましょう。
テレワークが中心の場合には、仕事の合間に周辺を散歩するように心がけると、気分転換も兼ねられるのでおすすめです。
日常的な買い物は、いつもより少し離れたスーパーに行くだけで運動の機会に早変わり。服や小物などの買い物も、ネット通販ではなく実店舗に足を伸ばしてみましょう。商業施設の中は広いので、ウィンドウショッピングをするだけでも多くの歩数を稼げます。エスカレーターではなく階段を使うとなお良いでしょう。
家事も身体活動のひとつです。特におすすめなのは掃除。掃除機をかけるだけでも運動になりますが、床や窓などの拭き掃除をするとより大きな運動効果を得られます。体を大きく、きびきび動かすことを意識してみましょう。お子さんがいる方は、公園などでお子さんと一緒に思いっきり遊ぶのもおすすめです。
街に出てみましょう。人混みが苦手な人は、混雑する時間帯やターミナル駅は避けて、落ち着いたエリアを目指すと良いでしょう。お気に入りの街はもちろん、はじめての駅で降りて周辺を散策するのもおすすめです。
また、カラオケに運動目的で行ってみるのも良いでしょう。リズムに合わせて体を揺らしながら歌うことや、人との交流を増やすことも、運動機会の増大につながります。
徒歩だけではなく自転車での外出もおすすめ。サイクリングロードは川沿いにあることが多く景観が良いため、自転車で走るだけで気分転換になります。
スキマ時間でできる軽い運動でも、積み重ねることで健康効果を得られます。
家でできるものであれば、ラジオ体操やストレッチ、腕立て伏せ、スクワットなどがおすすめです。スクワットが辛い方は、椅子から立ち上がったり座ったりを繰り返すだけでも効果があります。「お湯が沸くまでの間」や「電子レンジが鳴るまでの間」など、ほんの少しの時間でも体を動かしてみましょう。
外で行うのであれば、ウォーキングやジョギングがおすすめです。

運動不足の人は将来の健康リスクが高くなりますが、過度に怯えることはありません。今日から運動を始めれば、将来健康に過ごせる確率が上がってきます。
まずはあと5分、10分と日常の中で体を動かしてみましょう。その積み重ねが、健康寿命を引き伸ばすことにつながり、いずれ自分の将来を救ってくれるはずです。