筋トレはどのくらいで効果が出る?筋力アップの仕組みと効果的な筋トレ方法
健康コラム

筋トレはどのくらいで効果が出る?筋力アップの仕組みと効果的な筋トレ方法

2024/12/25
筋トレは基礎代謝が上がり、太りにくく痩せやすい体質になる、体力がついて疲れにくくなる、ストレスが発散できるなど、うれしい効果が期待できます。健康維持のほか、生活習慣病の予防にもなるため、老若男女問わず無理なく続けていきたいもの。筋トレで筋力がアップするメカニズムやどれくらいで効果が期待できるのか、健康を維持するために必要な筋力をつけるために効果的な筋トレ方法について解説します。
筋トレは基礎代謝が上がり、太りにくく痩せやすい体質になる、体力がついて疲れにくくなる、ストレスが発散できるなど、うれしい効果が期待できます。健康維持のほか、生活習慣病の予防にもなるため、老若男女問わず無理なく続けていきたいもの。筋トレで筋力がアップするメカニズムやどれくらいで効果が期待できるのか、健康を維持するために必要な筋力をつけるために効果的な筋トレ方法について解説します。

筋トレの効果と筋力量アップのメカニズム

筋力トレーニング(筋トレ)とは、体に負荷をかけて筋力を向上させる運動です。

腕立て伏せやスクワットのように自分の体重を利用する「自重トレーニング」も、マシンやダンベルなどで重さの負荷をかける「ウエイトトレーニング」も、どちらも筋トレに該当します。

筋力は、年齢に関係なく何歳からでも鍛えることができます。一般的に、筋肉量は20代でピークを迎え、その後は加齢とともに減少していく傾向にあります。

 

筋トレは、どんな効果が期待できる? 

元気な男女のイラスト

体の筋肉量が増えると、基礎代謝が上がり、脂肪が燃焼しやすい体になります。さらに、筋トレをすると血行が促進されるので、全身の疲れやコリ、むくみ、冷えなどの解消効果も期待できます。骨に適度な刺激が伝わることで骨密度が強化されたり、ホルモン分泌によって気分がリフレッシュできたりと、心身ともにたくさんのポジティブな効果が期待できます。

筋肉量が増えれば、日常生活に支障をきたす状態「フレイル(※)」も予防できます。さらに、近年の研究では、筋トレがメタボリックシンドロームなどの生活習慣病の予防にもつながることや、心血管疾患・がん・糖尿病など死因となり得る疾患リスクを下げることも報告されています。

筋トレは、私たちの日々の不調を解消してくれるほか、健康寿命も延ばしてくれる、とても重要な運動なのです。

生活機能障害、要介護状態、死亡等の転機に陥りやすい状態。運動能力や筋力が衰える「身体的フレイル」、ストレスに対する抵抗力が弱まる「精神的フレイル」、社会とのつながりが希薄になることで問題が起こる「社会的フレイル」の3つに分けられる。

 

筋肉を強くするメカニズム「超回復」とは?

筋肉は細い繊維状の細胞(筋線維)の束でできています。筋トレで負荷をかけると、この筋線維は一時的に傷つきますが、適切な栄養を摂ることで元の筋肉よりも強く再生されます。それを繰り返すことで、どんどん筋肉が大きく・強くなっていく、というのが筋トレの仕組みです。この現象を「超回復」と呼びます。

筋肉の回復には個人差がありますが、一般的には48~72時間程かかるといわれています。そのため、筋トレは2~3日おきに行うのがおすすめ。もし毎日筋トレをする場合は、日によって部位を変えて鍛えると、効率良く健康効果が期待できます。

 

 

筋トレの成果はどれくらいの期間で実感できる?

筋トレは、どのくらい続けたら効果が感じられるのでしょうか。

個人差はありますが、8~12週間ほどで以前より重いウエイトでトレーニングができるようになっていたり、体が動かしやすくなっていたりと変化が感じられるはずです。

健康維持が目的の場合、週30分~1時間程度の筋トレから始めるのが理想的とされています。

ただ、大切なのは、自分に合ったペースで筋トレを楽しく続けることです。週に30分以下、1回わずか5~10分の短い筋トレでも、筋力維持や基礎代謝の向上といった効果は期待できます。短時間の筋トレで良いので、まずは2か月続けることを目指して続けてみましょう。

 

効率良く筋トレをするポイントは?

筋トレ女性のイラスト

全身の筋肉をバランス良く鍛えよう

健康目的で筋トレを始めるなら、一つのパーツばかりを集中的に鍛えるのではなく、胸や背中、腕、お腹、お尻、脚など、体全体の筋肉をまんべんなく鍛えていきましょう。

筋肉は互いに影響し合っているので、全身をバランスよく鍛えることが大切です。筋トレの強度と回数は、軽~中くらいの重量の負荷をかけて、8~12回繰り返す。これを2~4セットから始めていきましょう。

 

大きな筋肉を鍛えて、モチベーションを上げていこう

筋トレのモチベーションを保つためには、効果を実感しやすい大きな筋肉からを鍛えていくのも良いでしょう。

チェストプレスなどを使ったトレーニングで大胸筋(だいきょうきん)に働きかけると、バストアップに繋がったりするなど、他の部位も鍛えたいというモチベーションにもつながりやすいでしょう。

お尻の表層にある大臀筋(だいでんきん)に効くレッグプレスなどのマシンを使った筋トレも、比較的早く効果を実感しやすいトレーニングです。

 

筋トレのおすすめタイミングは「朝」

もし時間に余裕があれば、朝の時間帯に筋トレを行いましょう。全身の筋肉を朝に動かしておくと、その日1日の代謝を高い状態に保つことができます。

空腹状態で行うと逆効果になってしまうため、バナナ1本など軽い補食を取ってから始めましょう。筋トレ後は、たんぱく質をしっかりと摂取して、筋肉の回復をサポートすることを意識することも大切です。

 

食生活も意識しよう

筋力をつけるためには、トレーニングと同じくらい食事も大切です。日々、主食、主菜、副菜、汁物をバランス良く組み合わせた食事を心がけ、PFCバランスも意識しましょう。

PFCとは、3大栄養素である、たんぱく質(Protein)、脂質(Fat)、炭水化物(Carbohydrate)のこと。特にたんぱく質は筋肉をつける上で重要な栄養素です。たんぱく質が足りないといくら筋トレをしても効果を実感しづらくなります。1日あたり体重×1~1.2gのたんぱく質摂取を意識しましょう(体重50kgの人であれば、50~60g)。

たんぱく質は、肉や魚、卵、乳製品などの動物性食品と、豆腐や納豆などの植物性食品からバランス良く摂りましょう。脂質は、肉や魚のほか、アーモンドやクルミなどのナッツ類から良質な脂質を接種できます。さらに、野菜や海藻、きのこ類などから、ビタミンやミネラルも十分に摂ることも大切です。

 

 

大きな筋肉を鍛える筋トレ方法

筋トレの効果を改めて理解して、チャレンジしてみようと思った方は、前述の通り大きな筋肉を意識してトレーニングしてみましょう。初心者におすすめなのは、上半身なら腕立て伏せ、下半身ならスクワットです。特に腕立て伏せはできないという方も多いと思います。その場合は、立って壁に手をついた形で行うものや、膝をついて行う腕立て伏せからチャレンジしてみましょう。

壁を使った腕立て伏せのイラスト

また、筋トレ初心者こそ、ジムなどにあるトレーニングマシンを使うのもおすすめです。筋トレは、鍛えたい部位にしっかりと負荷をかけてこそ効果が出るものですが、これが意外と難しいことなのです。例えば、腹筋をしているのに腰が痛くなるといった経験はないでしょうか。マシンがある程度フォームをサポートしてくれるので、効かせたい部位にしっかりアプローチしていくことができます。

 

 

筋トレは自分のペースで続けよう

筋トレは、いつから始めても遅くはありません。しかし、さまざまな健康効果が期待できるので、できるだけ早めに習慣化しておくと良いでしょう。

まずは週30分の筋トレを2か月続けて、効果を実感してください。自分のペースで無理なく続けられる筋トレを取り入れていきましょう。

 

 

<参考>

筋肉トレーニングについて

成人を対象にした運動プログラム

日本人の食事摂取基準 2020 年版 改定のポイント

健康長寿に向けて必要な取り組みとは?100歳まで元気、そのカギを握るのはフレイル予防だ

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